
株式会社SUBARU 大泉工場でのAMR「カチャカプロ」導入事例|子部品搬送と空箱回収を自動化し、本来の業務に集中できる環境へ
株式会社Preferred Robotics(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:礒部達)は、株式会社SUBARU(本社:東京都渋谷区)の群馬製作所 大泉工場内において、自律搬送ロボット(AMR)「カチャカプロ」を導入しました。同工場では、生産に関わる作業の手を止めて子部品を運搬する必要がありました。本記事では、工程間搬送の自動化に至った背景と現在の活用方法、導入によって現場に生まれた変化をご紹介します。
導入企業:株式会社SUBARU 群馬製作所 大泉工場 様
株式会社SUBARUは、日本有数の自動車メーカーの一つで、特に北米市場で強い人気を誇っています。その中でも、群馬製作所の大泉工場は、スバル車のエンジンとトランスミッションを一手に担うパワーユニット専門工場です。同工場の成形塗装材料技術部では、バッテリーケースの塗装生産技術を担っており、子部品の工程間の搬送効率化にカチャカプロを活用しています。

カチャカプロの導入でバッテリーケースに取り付ける子部品の運搬を自動化
導入の背景:生産業務の手を止めて運搬する負担の軽減
バッテリーケース電着工場を立ち上げるにあたり、製品に取り付ける子部品が入ったプラスチック箱を運搬する負担が課題となっていました。1箱あたり16個の子部品を入れ、2箱で計2kg弱の運搬と、空箱の回収作業を行っていました。1日3回、1往復あたり約130m、合計で約400mの運搬に従事していました。負担は移動距離そのものよりも、生産に関わる作業の手を止めなければ運べないという点にありました。作業を中断して箱を運び、戻ってから再開する。この繰り返しが、作業のリズムを分断していました。
すぐに活用できるように大掛かりな設備工事期間は避け、コストも手軽な搬送機器、という条件を満たす搬送機器を探す中で、商社の方から提案されたのが小型AMR「カチャカプロ」でした。実際に運用していくためにも、現場の作業者が無理なく使えることが重要でした。

導入前は作業者が子部品を運搬していた
AMR「カチャカプロ」導入のポイント
搬送ロボットの検討にあたって、カチャカプロを選んだ理由は大きく3つあります。
- コストパフォーマンスの高さ:最も重要だったことは、大規模な設備投資が不要で、費用対効果を見込みやすい手軽な価格帯だったことでした。
- 現場がすぐ使えるシンプルな操作性:せっかく導入しても現場で無理なく活用できることは重要でした。設定のしやすさや、各工程の搬送指示をボタンで行える運用の手軽さも大切でした。
- 導入までのスピード感:AMRは、磁気テープの敷設が必要なAGVなどと異なり大規模な床面工事などは不要なため、すぐに導入できることもポイントの1つでした。
運用方法:ボタン操作だけで次工程への搬送と空箱回収を自動化
導入したカチャカプロを現場で無理なく利用できるように、負担の少ない運用方法で設計しています。各工程での出発のトリガーは、作業者が難なく操作できるよう専用の物理ボタン(カチャカボタン)を利用し、搬送指示をシンプルに行える運用としています。カチャカプロは、製品に取り付ける子部品を次工程へ搬送し、空箱を前工程へ戻す搬送を担っています。

①子部品取付から②子部品取り外しへ搬送し、空箱を①へ返却
導入効果:運搬のための作業中断がなくなり、1日あたり約1時間を本来の業務へ
導入されたカチャカプロは、2箱で計2kg弱となる箱を、往復で約130mの距離を自動搬送しています。これにより、運搬とそれに伴う作業の中断に充てていた1日あたり約1時間を、本来の業務に振り向けられるようになりました。現在は1日8時間の内、3回ほどの運搬を行っていますが、生産数が上がってきた時にはもっと回数を増やして運用したいと考えています。
運用に際して、アプリによる設定も簡単で、進入禁止エリアや速度設定なども直感的に設定ができ、運用で分からないことがあった際にも国内メーカーのためすぐに対応してもらえるという点も導入したメリットの一つでした。
カチャカプロの導入により、「そろそろ運ばなければ」と気にかけながら作業する状態がなくなりました。運搬のために手を止める必要がなくなったことで、目の前の業務に集中でき、当初の目的であった他業務への時間配分も可能になり、生産性の向上につながっています。
今後の展望:他の現場での「カチャカプロ」活用も模索中
株式会社SUBARU 群馬製作所 大泉工場様では、カチャカプロの導入によって、運搬作業の削減と、その時間を他の業務に割り当てることが可能になりました。現在、更なる活用の検討も広がってきています。
運搬のために生産の手を止める。製造現場ではよく見られる人の手による作業も、小型のAMRなら置き換えられる可能性があります。カチャカプロは、大規模な床面工事を必要とせず、現場主導で導入・運用できる低コストな自律搬送ロボットです。作業者が本来の業務に集中できる環境づくりに向けて、まずは搬送業務の自動化をご検討ください。


