
メタルエンジニアでのカチャカプロ導入事例|低コストで始める工場自動化
株式会社Preferred Robotics(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:礒部達、以下「プリファードロボティクス」)は、メタルエンジニア株式会社(本社:石川県白山市)の本社工場において、自律搬送ロボット「カチャカプロ」を導入しました。本記事ではカチャカプロ導入に至った課題・背景や現状のご利用方法をご紹介します。
導入前の課題:工場増築に伴う移動距離の増大
工場を増築したことで、作業員の移動距離が大幅に増え、現場の負担が課題となっていました。これまで搬送ロボットを導入した経験はなく、自動搬送の仕組みが現場で機能するか不安もありました。
さらに、市場に出ている多くの機種は高価で、導入には大きなハードルがありました。
そんな中で見つけたのが、手頃な価格で導入しやすいカチャカプロでした。
導入の決め手:低コスト・簡単さ
スモールスタートに適していると感じ、導入したところ想像以上に使いやすく、すぐに現場に馴染み、今では欠かせない存在となっています。
カチャカプロの可搬重量は30kgですが、当工場の搬送物は数百キログラムのものもあれば、数キログラムのものも数多く存在しており、十分に活躍できる可能性を感じていました。
また、価格以外にも、「スマホアプリで設定が可能」および「普段の操作はボタンで完結」といった簡便さに魅力を感じ、導入を決めました。

現在の運用方法:ボタンを押すだけで搬送自動化
現在は、カチャカプロ1台に対して、カチャカベースを5台導入しており、部品ごとに使い分けて搬送させています。
各カチャカベースの近くにそれぞれカチャカボタンを設置しており、作業員は必要に応じてボタンを押すだけで、カチャカプロが該当するベースとドッキングして検査場まで自動で運びます。
検査場までは幅800mm程度の狭い通路があるのですが、問題なく走行してくれます。
具体的な運用の流れは以下のとおりです:
- 作業者が部品をベースに入れ、カチャカボタンを押す
- カチャカプロが片道15m程度先にある搬送工程まで自律移動
- 搬送工程の作業者が部品を受け取り、搬送工程にあるカチャカボタンを押す
- カチャカプロが元の場所にベースを戻す

運用効果:月間20km以上の搬送を自動化
「ボタンを押すだけで搬送が完結」するシンプルさを高く評価しております。この簡便さのおかげで現場の誰もが、作業の一部としてごく自然に使うことができています。結果として一ヶ月あたり20km以上の搬送をカチャカプロに代替させることができ、もう手放せない存在となりました。
- 搬送距離:片道15m程度
- 搬送頻度:1日あたり少なくとも40回以上呼び出しており、直近では月間24kmの稼働距離にも達しています
- 搬送物:鉄板部品(建機・半導体・食品製造機械向けなど150社分)
今後の展望
今後は、カチャカプロを追加し、プレス工程での活用やオフィス内での搬送自動化も検討しています。
導入企業:メタルエンジニア株式会社様
メタルエンジニア株式会社は、鉄板のレーザー切断・曲げ・溶接・プレス加工を中心に、建設機械、半導体製造装置、食品機械など幅広い業界の部品製造を手がける企業です。
高精度な金属加工技術を強みに、多様な顧客ニーズに対応しています。