
富士フイルムマニュファクチャリングでのカチャカ導入事例|基板のマガジン搬送の自動化
株式会社Preferred Robotics(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:礒部達、以下「プリファードロボティクス」)は、富士フイルムマニュファクチャリング株式会社(本社:神奈川県海老名市)の鈴鹿事業所において、自律搬送ロボット「カチャカ」を導入しました。本記事ではカチャカ導入に至った課題・背景やご利用方法をご紹介します。
導入前の課題
当工場では、従来「みずすまし」と呼ばれる作業者が、搬送業務を含む付帯準備作業を担当していました。SMT工程フロア全体でみずすまし担当者を2名配置しており、搬送業務以外にも、部品供給などの業務も担当しています。
この業務について調査したところ、1日の作業工数のうち約28%を「マガジン搬送作業」に費やしており、効率化余地が大きいと感じていました。これらの業務を可能な限り自動化するべくAMR(自律搬送ロボット)の導入を検討していました。
導入の決め手:小型・低価格・APIでの拡張性
カチャカは、知人からの紹介を受けてWEBで情報を知り、メーカーであるプリファードロボティクスに問い合わせました。数ある搬送ロボットの中からカチャカの導入を決めた理由は、人と協働作業が可能な「コンパクトなサイズ感」、「価格の手頃さ」、「直感的な操作性」に加え、「APIが公開されており自社の内製アプリと連携できる点」でした。
これにより現場で無理なく運用できると判断しました。

現在の運用方法:基板のマガジン搬送を自動化
現在2台のカチャカを導入しており、SMT工程で活用しています。
搬送の指示はカチャカAPIを通じて、自社開発のアプリからPCで出しています。活用方法としては、生産前のPWB(プリント配線板)を収めたマガジンをカチャカに載せ、SMT工程の先頭まで搬送するといったものです。往復距離は約30メートルで、1日/直あたりおよそ3時間稼働しています。
実際に使ってみた感想として、初期設定は説明書なしでも直感的に理解でき、アプリやボタンでの操作も簡単です。導入後のサポートも充実しており、安心して運用できています。安全性についても障害物回避機能により問題なく稼働しています。
また、APIが公開されており自社の内製アプリと連携し、以下のようなことも実現しています:
- 安全面:通路へパトライト設置(光/メロディー連携)
- 操作面:自社開発したアプリで搬送指示を実施(1号機/2号機も自動指示可能)
- 機能面:マガジン搬送後に、カメラ認識にて自動で元の場所に戻る機能
カチャカの導入効果: 3時間/日の搬送作業を自動化
カチャカ導入により、1日/直あたり約3時間分の搬送作業を自動化でき、人の移動を大幅に削減することに成功しました。みずすましの負担が軽減されたことで、より付加価値の高い業務に集中することが可能となり、工数削減と生産効率の向上を同時に実現しました。作業の標準化が進み、安全性や運用の安定性も向上しています。
確かな費用対効果を確認できたため、現在2台運用していますが、近日中に、更に2台を検査工程へ追加導入し、他の工程への展開も検討しています。
追加の2台につきましては、更に作業者の操作性も考慮し、ボタンでの指示も含め、導入検討を進めています。